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緑ヶ丘歯科の義歯治療(1)無口蓋義歯(上顎を抜いた義歯)

   

義歯になって生活してみると、上顎にぴったりくっつく部分が何とも邪魔なことに気がつきます。

たとえば、食事中に上顎にノリが1枚ついたことを想像してみてください。。。違和感があって食べにくいのが想像できるかとおもいます。総義歯の患者さんや部分義歯の患者さんの教科書的な(=一般的な、あるいは基本的な)設計では上顎に義歯がぴったりとくっつく形になりますから、食事中や発音に支障が出ることも多いのです。

上顎がついた状態で慣れてくる方もおられますし、痛くなく噛む、という点では面積が大きいほうが有利で、止むを得ず覆って設計する方もあります。

しかし、わたしが大学で勉強していた頃、試しに自分の口の中にプレートを入れたところ、オエっとなりましたし、お茶を飲んでも氷水を飲んでも半分程度しか温度を感じません。食事をしても美味しく感じなかったのです。できることなら上顎は抜いたほうがいいんじゃ無いか、と思うようになりました。

そこで緑ヶ丘歯科では義歯の中央付近を大きくくり抜く形で作ることにしました。何しろこう作ったほうが患者さんが楽なのです。

しかし、そのままでは上顎の義歯は落ちてきてしまいます。

そこでさまざまな工夫を凝らして噛み合わせと金具を調和するような方法を編み出しました。噛み合わせの平面を安定する面に持ってくること。お口の中に残っている歯や粘膜、筋肉、スジ、ひだ、そして舌全てを味方にして安定した義歯をつくることが重要です。工夫をすることで上顎の部分は抜くことができるようになります。

治療としては技工士さんとともに、手間暇をかけて作ることになりますので、いまのところ保険での対応はできない状態です。また最初から一足飛びに無口蓋義歯を作成できないこともあるのですが、ともかくも時間をかけて治療をすれば上顎は抜いた形にできるという確信を得るようになりました。

私が不勉強で、上顎にも味覚のセンサーがある、とわかったのはずっと後のことでしたが、上顎の味覚センサーとともに、鼻をめざして口の中の熱を送るためにも上顎はない義歯の方が有利です。超高齢社会になり、人生後半が長くなりました。その毎日を元気に生き生きとした毎日にしていくために、義歯治療が大事になってくると思います。



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